海洋温度差発電(OTEC;Ocean Thermal Energy Conversion)は、海洋の表層部の温海水と深層部の冷海水との僅かな温度差を利用して発電するシステムです。
この海洋温度差発電の原理そのものは一世紀以上も前の1881年に、フランス人科学者のダルゾンバール(J. D'. Arsonval)が最初に考案しました。
その後、1970年代の石油ショックをきっかけに、特に日本とアメリカにおいて本格的な研究が行われるようになりました。
佐賀大学は、1973年に海洋温度差発電の研究に着手して以来、クリーンで再生可能な発電を実用化すべく、あらゆる課題に取り組んできました。そして、こ
れまでに11基の実験プラントを建設し、海洋温度差発電の商用化を実現するための技術的なバックグランドを確立しました。この間の非常な努力の結果が多く
の特許を生むことになり、日本国内および外国に特許登録をしています。
ゼネシスは、いち早く佐賀大学の研究に参加し、実用化に向けた開発を行ってきました。そして、2000年1月には、佐賀大学が保有する海洋温度差発電技術
の国有特許の専用実施権を取得しました。
海洋温度差発電の開発の中で特筆すべきこととして、佐賀大学の技術支援のもとで、現在インド国立海洋技術研究所(NIOT;National
Institute of Ocean
Technology)が2001年春の運転開始予定の洋上型のクローズドランキンサイクル式1MW実証プラントが挙げられます。
2003年 | 佐賀大学海洋エネルギー研究センター完成 |
2001年 | NIOTのインド洋上1MW実証プラント完成、運転開始予定 |
2000年 | (株)ゼネシス、佐賀大学が保有するOTECに関する国有特許の専用実施権を取得 |
1999年 | 伊万里で国際海洋温度差発電会議開催 |
1997年 | インド国立海洋技術研究所(NIOT)と佐賀大学がインドにおける1MWのOTEC実証プラントに関する技術提携を締結し、プラントの建設に着手 |
1995年 | 佐賀大学の新サイクルプラント実験開始(4.5kW) |
1994年 | 佐賀大学の新サイクルプラント建設 |
1993年 | オープンサイクルを用いた実証サイクル(210kW)アメリカのハワイ島のコナ海岸に完成 |
1990年 | IOA(International OTEC Association)を設立(台湾、アメリカ、日本) |
1989年 | 富山湾で世界初の海上型深層水利用実験(科学技術庁が中心) |
1988年 | 「海洋温度差発電研究会」が発足(日本の電力会社、エンジニアリング会社、建設会社など25社) |
1985年 | 佐賀大学に75kWの発電プラント完成 |
1982年 | 九電、徳之島で50kWの発電に成功 |
1981年 | 東電、東電設計、ナウル共和国で120kWの発電に成功 |
1980年 | 佐賀大学、島根県沖で海上実験 |
1979年 | Mini-OTEC(アメリカ)50kWの発電に成功 |
1977年 | 佐賀大学で1kWの発電に成功 |
1974年 | サンシャイン計画(日本)で海洋温度差発電の研究開始 ERDA計画(アメリカ)で研究開始 第1回OTEC会議(アメリカ) |
1973年 | 佐賀大学で海洋温度差発電の実験開始 |
1970年 | 新発電方式調査会(日本)、海洋温度差発電の調査 |
1964年 | アンダーソン、海中発電所を提案(特許) |
1933年 | クロード1200kWの発電船を建設 |
1926年 | クロード(フランス)、実用化に向けて研究を開始 |
1881年 | ダルゾンバール(フランス)、海洋温度差発電を考案 |