(記事一部抜粋)
【佐賀】佐賀大理工学部の上原春男教授らが開発した海洋温度差発電(OTEC)の「上原サイクル」が台湾のリゾート施設に採用される見通しになった。台湾・台東県のマリンパーク内に300キロワットの実験プラントを建設するもので、発電だけでなく、深層海水を資源として水産養殖などに利用し、観光や産業興しに役立てる。28日に台東県から責任者が佐賀大を訪れて話を詰める。
台湾は1次エネルギーのほとんどを海外からの輸入に頼っているため、台湾固有の代替エネルギー開発に積極的。海洋に囲まれていることから、OTECが可能性の高いエネルギーとして着目されてきた。こうした中、台東県のマリンパーク計画を台湾政府がバックアップする形で、実験プラント建設が実現することになった。マリンパークは台湾東部沿岸のチンルンに建設、地熱と海水によるOTECと深層海水利用の実験施設を設置して、利用技術の実証を行うと同時に観光資源として活用する。
OTECは海面付近の温海水と深海の冷海水の温度差を利用して発電するもので、20度Cの温度差があれば発電が可能。実用化に道を開く世界初の1000キロワット実証プラントがインド洋上に設置され、2000年10月に試験を開始する。
マリンパークでは温泉水と、3キロメートル未満の長さの取水管で700メートルの深度からくみ上げる冷海水(4-5度C)を利用する予定。
深層水はおよそ200メートルより深いところにある海水のことで、表層海水に比べ栄養に富み、水温が低くて清浄性が高い特性を持つ。
このため近年、医療や塩、水、酒といった食品分野、美白効果が期待できる化粧水などさまざまな分野への展開が進み、新しい資源として注目されている。



