(記事一部抜粋)
南太平洋に浮かぶパラオ共和国の電力公社総裁ら五人が六日、伊万里市の佐賀大学理工学部海洋温度差発電実験施設を視察した。自然を生かし、環境を汚さない技術として、導入に強い関心を示した。視察団は帰国後、大統領に詳しい報告書を提出する。
海洋温度差発電は、海表面と深海の温度差を利用して発電する仕組み。
パラオ共和国は二百以上の島々からなる国で、現在、多量の二酸化炭素などを排出するディーゼルエンジン発電をしている。同国では、地球温暖化に伴う海面上昇の影響が大きいうえ、観光収入が国内総生産の半分以上を占めることなどから、環境への意識が高まっているという。
この日は、電力公社のプリシラ・ソアラブライ総裁らが訪れ、佐賀大学の研究者から施設の説明を受けた。視察後、総裁は「印象深い施設。パラオを救うシステムになるだろう」と高く評価、「発電に使う油の輸入を減らせるうえ、二酸化炭素を削減できる。きれいな海域を守ることで観光客の誘致も続けられ、かなりの経済効果が見込める」と話した。
一行は七日、佐賀大学に佐古宣道学長を表敬訪問し、研究者や同発電技術の専用実施権を持つ企業関係者らと詳細に話し合う。
海洋温度差発電は同大学が約三十年にわたり研究を続け、今秋には同大学が技術支援し、インド洋で世界初の実証プラントが運転を始める予定。(樋渡)



