(記事一部抜粋)
複数工場間の低位エクセルギー利用システムは、国内有数の千葉石油コンビナート内にある富士石油と住友化学の2工場間で、150度C以下の排熱を共有することで大幅な省エネルギー化を実現した設備だ。千代田化工建設の熱利用解析手法を使って、3社が新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受けて開発した。企業間の垣根を越えた省エネ共同事業は全国でも珍しいケース。
3社が共同で開発したエネルギー共有設備、統合エネルギー監視、低位熱発電の3つのシステムのうちの1つであるエネルギー共有設備システムでは、従来の約2倍に当たる処理容量を持つ熱交換器を使い、運転効率を向上。これにより、エネルギー共有で達成した省エネ量は原油換算で年間4,900キロリットル分、低位熱発電では同5,800キロリットル分にもなるという。
産業界では工場単位の省エネ化は進んでいるが、企業をまたがる工場間で協力し合う省エネ化は遅れている。「ましてや単一工場での省エネ化がもはや限界だったコンビナート。その複数の工場間で、協力して省エネ化した意義は大きい」松田一夫氏(千代田化工建設先端エナジー事業開発室長)は胸を張る。
今回の共同事業をモデルケースに、同社は岡山県の水島や茨城県の鹿島といった国内主要のコンビナートでも熱利用について解析調査を順次実施している。
この結果を基に、現地にある複数工場間での省エネ化推進への提案を積極化する構えだ。



