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2007年8月10日
「環境配慮型エネルギー −湾岸石油分野に導入されつつある革新的技術が環境負荷を大幅に軽減−」
(MEED (Middle East Economic Digest) 8月10日発売)
(p35 引用対訳)
排熱温度差発電技術(DTEC)は、電気を作るため、冷却プロセスや石油設備から発生する熱を利用する。この技術は、海水の表層水と深層水の温度差を利用する海洋温度差発電技術(OTEC)を利用したものである。ゼネシスが開発したこのDTECは、排熱と温排水を利用しアンモニアを蒸発させ、その蒸気によりタービンを回し発電させるという技術である。 また、この発電にかかるコストは非常に小さく環境に優しい。このプロセスで使われた アンモニア蒸気は、冷たい深層水で冷却され、再利用される。

DTEC技術は現在すでに導入過程にある。この技術の先駆者である日本のゼネシスが4月に調印された覚書の下、KNPCミナ・アル・アハマディ製油所におけるDTECプラントの設計をしている。この設備では精製プロセスの冷却過程で生み出される熱を利用して発電と淡水化を行う。

「中東地域には使われること無く捨てられる、膨大な排熱が存在している。」とゼネシスの海外事業部の武田道長氏。「我々は中東地域からのDTEC技術への多くの問い合わせを頂いている。」武田氏によると、DTECはOTECよりも比較的簡単に実現できる可能性があるという。というのも、製油所からの高温の排熱は、より大きい温度差・より高い圧力差を確保できる事を意味しているからである。

理論的には、DTECのような技術を適用することはクウェイトでは理にかなっている。クウェイト国では深刻な電力不足に陥っていて、夏の期間中は定期的に電力供給を停止せざるを得ない状況である。DTEC技術は排熱を利用・発電し、製油所の所内電力の一部をまかなうことで電力需要負荷の軽減に貢献する。クウェイト国にある他の2既設製油所に加え、計画中のもう1つの製油所に、そしてEQUATE*の石油化学プラントにおいてもDTEC技術が応用されるならば、30MW相当量の電力軽減に繋がる。
確かに、この技術は導入するのに約10百万ドルから20百万ドルのコストがかかり、安価とは言えない。しかし、節約できる電力及び水の単価によっては、投資コストは5年で回収できるという。KNPCのコーポレートプランニングマネージャー代行、アル・ムシャイラ氏によれば、ミナ・アル・アハマディでの結果がよければ、DTECはKNPCの他施設に展開される可能性があるという。そうなれば、他の中東諸国もクウェイトの例に続く事になるであろう。

*EQUATE 株主はPIC(KPCの100%子会社)42.5%、ダウ・ケミカル42.5%、その他5%
株式会社ゼネシスはチーム・マイナス6%に参加しています。